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barry.jpgジョン・バリー・プレンダーガストは、1933年イギリス、ヨーク州に生まれた。 父ジャックはイングランド北部で劇場と映画館を経営しており、母は有名なコンサート・ピアニストであった。映画音楽への素養を生み出す環境が幼い頃から整っていたのかもしれない。
 9歳の頃からピアノ・レッスンを受け、後に兄の影響もあって15歳でトランペットにはまり、グッドマンやエリントン、ハリー・ジェームスら、スウィング・ジャズの洗礼を受けた。 14歳の頃、家族経営の映画館の映写室を任せられるようになった彼が、映画のための作曲という点で初めて強い印象を持った映画は、ショパンの生涯を描いた1944年製作の「楽聖ショパン」であった。 また彼は1948年のハンフリー・ボガート主演「黄金」に付けられたマックス・スタイナーのスコアや、アントン・カラスのツイター一本でスコアが付けられた「第三の男」をお気に入りのスコアに挙げている。
 学業終了後の3年間は父の仕事を手伝いながら地方のジャズ・バンドでトランペットを吹いていたが、2年間の兵役を経て、グリーン・ハワード連隊の楽団に入りマルタやキプロス島で仲間達とあらゆる種類の編曲を実験的に行っていた。またその頃、スタン・ケントン楽団のアレンジャーであったビル・ルッソから通信教育を受けていた。
 その後ヨークに帰郷した彼は、当時イギリスで指折りのバンドリーダーであったジョニー・ダンクワースや、テッド・ヒース、ジャック・パーネルという面々に自身のアレンジ曲を送り続ける事で交流を深め、彼らのアドバイスもあって、1957年、仲間達を呼び寄せて「ジョン・バリー・セブン・オーケストラ」を結成する。
 オーケストラのプロ・デビューは同年5月、父ジャックのリアルト劇場での脇役的出演であったが、それがロンドンのエージェントの目に留まり、ブラックプールでのトミー・スティールのバックバンドを皮切りに、BBCの若者向け番組「シックス・ファイブ・スペシャル」での出演、ロイヤル・アルバート・ホールでのデビュー、BBCやITVでのレギュラー出演、そしてEMIレコードとの契約と、オーケストラの人気は徐々に高まり、BBCのテレビ・シリーズ「ドラムビート」で一つのピークを迎える。このシリーズで歌手アダム・フェイスと出会い、そのアレンジャーを務めたことで彼の映画音楽への道が開かれ、1959年の第1作「狂っちゃいねえぜ」が生まれる。

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 当時のビート族たちの生き様を描いた「狂っちゃいねえぜ」でのパワフルで荒削りな音の響きは、1962年、007シリーズ第1作「007は殺しの番号(ドクター・ノオ)」での有名な「ジェームズ・ボンドのテーマ」のエレキの斬新なアレンジにつながっていく。1作目のスコアを担当したモンティ・ノーマンによれば、この曲は元々、ボンド映画製作の2年前、ノーマンが未完成に終わったミュージカル「A House for Mr. Biswas」のために書いた曲であったが、プロデューサーの気に入られず、急遽呼び出されたバリーが、エレキを入れて現代風にアレンジし直したことでミリオン・セラーのヒットを記録するほどの名曲になったという事らしい。
 とにかく、2作目「007/危機一発(ロシアより愛をこめて)」から正式にスコアを担当したバリーは、3作目「ゴールドフィンガー」で一気に才能を開花させる。ブラスの力強い響きにストリングスの静謐な旋律が合わさって創り出される新感覚のサスペンス・スコアで、バリーは持ち味を十分に発揮するが、この「ゴールドフィンガー」を頂点として、彼の007スコアは次第に新鮮味を失くしステレオタイプ化していく。彼自身も「このシリーズは典型的な映画音楽のパロディだ」と明言しているようだが、これもシリーズ音楽の宿命なのかもしれない。
 しかし、クールで冷徹な音楽演出が光った「国際諜報局」や新鮮なポップ感覚にあふれた「ナック」、時代色を感じさせる優雅なワルツが印象的な「The Wrong Box」など1960年代後半からのバリーの飛躍は著しく、「野生のエルザ」や「冬のライオン」での2度のオスカー受賞によって映画音楽家としての彼の地位は不動のものとなる。

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bodyheat.jpg1981 BODY HEAT   白いドレスの女

U.S.A. LP Southern Cross LXSE 1-002

 アメリカ南部、夏の暑さにむせ返るフロリダを舞台に、20歳も年上の夫がある謎めいた女と出会った若い弁護士が、彼女と愛し合ううちに、遺産相続をめぐる罠に陥ってゆくサスペンス・ドラマ。 夏の夜のうだる熱気の中で繰り広げられる官能とサスペンスを彩るように、サックス、ピアノ、ストリングスがうねるようなリズムに乗って響く。 ドラムの代わりにギターがリズムを刻むなど、バリー独自の抑えたオーケストレーションが素晴らしい効果を上げている、「フィルム・ノワール」スコアの傑作。

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followme.jpg1972 FOLLOW ME ! (THE PUBLIC EYE)   フォロー・ミー

Japan LP MCA 5137

 「第三の男」で有名なキャロル・リード監督作。 イギリス、ロンドンを舞台に裕福な会計士に浮気を疑われた新妻と、彼女の素行調査を依頼されたユニークな性格の私立探偵との、尾行をきっかけにした心のふれあいと、男女の本当の愛の姿をユーモアたっぷりに描いた佳作。 メイン・テーマ「Follow, follow」はふわふわと包み込むようなストリングスをバックにロズとジョンのヴォーカルが心地よく流れる逸品で、バリー会心の一作と言えよう。

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diamondsforever.jpg1971 DIAMONDS ARE FOREVER  007/ダイヤモンドは永遠に

Great Britain LP United Artists UAS 29216

 ボンド役にショーン・コネリーが復活した007シリーズ第7作。 密輸ダイヤを利用したレーザー光線装置を備えた人工衛星で世界征服を目論む犯罪組織スペクターの首領ブロフェルドと、ボンドとの対決を描く。 シリーズ第3作「ゴールドフィンガー」のパワフルな主題歌のムードを受け継ぐように、シャーリー・バッシーがカムバック、キーボードのイントロにダイヤモンドが煌くタイトル・バックを華やかに演出している。前作「女王陛下の007」の音楽イメージから一転、バリーはコネリー復活を意識してか、「ゴールドフィンガー」や「サンダーボール作戦」のイメージを念頭にスコアを展開しているように見受けられる。ストリングスがアップテンポでリズムを刻む「Moon Buggy Ride」、華やかなワルツ曲「Circus, Circus」、優しいテンポでストリングスがメロディーを奏でる愛のテーマ「Tiffany Case」、「007は二度死ぬ」のスペース・マーチを思わせる重厚なサスペンス曲「007 and Counting」など、前作以上にバリーの意気込みが伝わる力作である。

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ohmss.jpg1969 ON HER MAJESTY'S SECRET SERVICE   女王陛下の007

Great Britain LP United Artists UAS 29020

 オーストラリア出身のファッション・モデル、ジョージ・レイゼンビーがショーン・コネリーに代わってボンド役に抜擢された007シリーズ第6作。 スイス・アルプスに潜伏し細菌戦争を起こそうと企む犯罪組織スペクターの首領ブロフェルドとボンドとの対決、そして彼の初めての結婚を描く。 シリーズ2作目「ロシアより愛をこめて」以来、久しぶりにインストゥルメンタル曲がオープニング・タイトルに登場、ブラスにシンセが加わってビートの利いた重厚なタイトル曲である。そしてシリーズ中出色の優しく美しい主題歌「We Have All the Time in the World(愛はすべてを越えて)」は、長期療養から復帰したルイ・アームストロングがエネルギーを搾り出すかのように歌い、これが彼の最後のレコーディングになってしまった。

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lionwinter.jpg1968 THE LION IN WINTER   冬のライオン

Japan LP CBS Sony SONX 60109

 11世紀後半のイギリス、ヘンリー2世の後継者をめぐり、王妃エレナ、3人の王子、皇女アレース、フランス王フィリップが繰り広げる陰謀、欲望、愛憎などを、陰気な冬の城を舞台に力強く描いたアンソニー・ハーヴィー監督の人間ドラマ。 重厚でいぶし銀のごときオーケストレーションにコーラスを効果的にからませたバリー入魂の一作。勇壮で重々しいオーケストラに力強いコーラスがからむ「メイン・タイトル」をはじめ、「Allons Gai Gai Gai」や「The Christmas Wine」、「Eya, Eya, Nova Gaudia」の清らかで美しいコーラス、クライマックス・シーンでオーケストラの低音の響きにコーラスが力強く和する「Media vita in morte sumus」など、合唱曲作曲という彼の念願を思い通りに実現させ成功させた力作である。「野生のエルザ」に続き2度目のアカデミー賞作曲賞受賞。

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boom.jpg1968 BOOM !   夕なぎ

Great Britain LP MCA MUPS 360

 「欲望という名の電車」や「ベビードール」、「熱いトタン屋根の猫」などの作品で知られる劇作家テネシー・ウィリアムズの舞台劇をジョセフ・ロージー監督が映画化。 地中海の孤島で原因不明の病のために死の恐怖におびえつつ隠遁生活を送るわがままな女富豪と、島に現れた「死の天使」と呼ばれる謎の男との心の交流をミステリアスに描いた作品。 「国際諜報局」のシンバロムのサウンドを思わせるワルツ調のメイン・テーマが秀逸。ジョン・ダンクワースが作曲、ドン・ブラックが作詞し、ジョージー・フェームが歌う「Hideaway」も悪くはないが、バリーのミステリアスなスコアとは相容れない感がする。

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petulia.jpg1968 PETULIA  華やかな情事

U.S.A. LP Warner Bros. WS 1755

 サンフランシスコを舞台に、離婚したばかりの外科医と、金持ちの息子と結婚して半年だが衝動的で不可思議な行動をする女性との男女の関係を描いたリチャード・レスター監督作品。 タイトル曲は木管楽器のアルペジオに乗って流れるストリングスのメロディーが、不安に揺れ動く男女の心のひだを描いて素晴らしい。またファンキーなリズムにマリンバがアクセントをつける「Highway 101」や、ジャズ・スコア「Motel」、「Eat Topless」などバリーの現代的感覚が活かされた傑作である。

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1967 YOU ONLY LIVE TWICE   007は二度死ぬ

 ルイス・ギルバート監督による007シリーズ第5作。アメリカとソ連の宇宙カプセルが軌道から姿を消す事件が続発、両国の国際関係を危機に陥れようと画策する犯罪組織スペクターとボンドの対決が日本を舞台に展開される。 「ゴールドフィンガー」や「サンダーボール作戦」の力強いヴォーカルから一転、甘く流麗なメロディーの東洋風メイン・テーマをナンシー・シナトラが優しくロマンティックに歌う。(東洋風というよりも中国風に近い。欧米人は日本と中国をほぼ同等のイメージとして捉えている感がある。問題である。) 「宇宙カプセル」シーンで、低音フルートにハープ、そしてストリングスが浮遊するスローなマーチが出色。

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Great Britain LP United Artists SULP 1171

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Japan LP Nippon Columbia YS-862-UA

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bornfree.jpg1966 BORN FREE   野生のエルザ

Japan LP Nippon Grammophon SMM-1096

 アフリカの狩猟監督官夫婦とエルザと名づけられた子供ライオンとの交流を感動的に描いたジョイ・アダムソン女史の世界的ベストセラーの映画化。 雄大なアフリカの大自然をイメージさせるイングリッシュ・ホルンのイントロとアフリカン・ドラム、そしてストリングスによる美しく優しいメイン・テーマの響き。ディズニー映画の音楽を髣髴とさせる感動的なスコアは、アカデミー作曲賞と歌曲賞のダブル受賞という素晴らしい栄誉をもたらしたが、監督ジェームズ・ヒルとバリーとの間にかなりの意見の相違があったり、レコーディング時に演奏ミスがあったりとかで、バリー自身かなり不満が残る作品であったようだ。

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1966 THE CHASE  逃亡地帯

 無気力と退廃が支配するテキサスの田舎町が、一人の脱獄囚の帰還でスキャンダルと暴力が支配する町に変わってゆく様を描いた社会派アーサー・ペン監督の力作。 「サパークラブ・ジャズとビート音楽、そしてブルースのまがい物を混ぜ合わせたようなエキサイティングなスコアで、アメリカ黒人霊歌とゴスペルがスコアのベースになっている」と「John Barry: A Life in Music」には紹介されている。 小さな町に漂う孤独、不安、そして退廃を現代的感覚に溢れた音楽で巧みに表現したバリーの力作である。特にエレキやハモンド・オルガンがからむ「Saturday Night Philosopher」やアルト・サックスのメロディーが美しい「I'll Drink To That」が印象的。

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Japan 45 Nippon Columbia LL-915-C

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Japan LP Nippon Columbia YS-623-C

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wrongbox.jpg1966 THE WRONG BOX

U.S.A. LP Mainstream S/6088

 ブライアン・フォーブス監督作で日本未公開。原題は「間違えられた箱」。イギリス、ヴィクトリア時代のロンドンを舞台に、「共同出資者が死亡するたびにその権利を生存者に分配し長く生きる者ほどその配当を受けられる」というトンチン年金制度のために、2人の兄弟が莫大な財産をめぐって繰り広げる騒動を描いたブラック・コメディー。 バリーは、ハープシコードをメインに優雅で格調の高さを感じさせるスコアを展開、特にワルツ調のメイン・テーマは出色である。

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1965 THUNDERBALL   007/サンダーボール作戦

 テレンス・ヤング監督による007シリーズ第4作。 原爆を強奪し、米英両国を脅迫する犯罪組織スペクターのNo.1エミリオ・ラルゴと対決するボンドの活躍を描く。前作「ゴールドフィンガー」で悪をパワフルに賛美したシャーリー・バッシーの勢いそのままに、トム・ジョーンズが 主題歌「サンダーボール」を熱唱、悪玉ラルゴとボンドの対決ドラマを強烈に印象付ける。 また日本で付けられたボンドのニックネームをタイトルにした曲「ミスター・キス・キス・バン・バン」は、ずるくて巧妙だが茶目っ気のあるボンドのキャラクターをずばり表現した名曲で、当初は主題歌に予定されていたが、タイトルと違うということで変更されたらしい。 さて、バリーは映画のポイントである海中シーンのために低音フルートを生かし、海中をうねり浮遊するようなサウンドを創造、またアクション・シーンや大掛かりなクライマックスでは「007/ロシアより愛をこめて」で初登場の「007のテーマ」を別アレンジでフル回転させ、質の高いアクション・スコアを創り上げている。

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Great Britain LP United Artists SULP 1110

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Japan LP Nippon Columbia PS-1315-UA

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1965 THE KNACK ... and how to get it  ナック

 「ナック」とはいわゆる「こつ」の事。ここでの意味は女の子にもてるこつである。ある一人の田舎娘をめぐって、もてる男ともてない男が繰り広げる騒動をスラップスティック調で描いた、リチャード・レスター監督の才気溢れる作品。1965年カンヌ映画祭グランプリ受賞作。 シンバルの静かなリズムに木琴、ストリングスがからむイントロから、女声ハミングやオルガンが加わって繰り広げられる静かで哀愁に満ちたメイン・テーマは必聴。バリーは全編、オルガンや女声ヴォーカルを効果的に使用、彼独自の軽快なジャズ的リズムにからませて、新鮮なポップ感覚に溢れたスコアを展開。彼の持ち味が100%発揮されたベスト・スコアである。

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Great Britain LP United Artists ULP 1104

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Japan LP Nippon Columbia PS-1326-UA

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ipcress.jpg1965 THE IPCRESS FILE  国際諜報局

Great Britain LP CBS BPG 62530

 007の荒唐無稽なスパイ・アクションから一転、現代のイギリスを舞台に、マイケル・ケイン扮するアンチ・ヒーロー的な諜報部員ハリー・パーマーの「クール」な活躍を描いたスパイ・スリラーの傑作。ブラスを中心に大掛かりなサウンドを提供した「007/ゴールドフィンガー」から一変、ジャズをベースに静かで冷徹なスコアが展開、ハープやフルート、そしてハンガリーの楽器「シンバロム」のサウンドが光る。「ゴールドフィンガー」と並んでバリー・サウンドの双璧を成す傑作スコアである。

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goldfinger.jpg1964 GOLDFINGER  007/ゴールドフィンガー

Great Britain LP United Artists SULP 1076

 007シリーズ第3作。アメリカが保有する金を放射能で汚染し、自分が所有する金を数十倍に引き上げようと目論む億万長者ゴールドフィンガーと対決するボンドの活躍を描く。 ジョン・バリーは本作をシリーズ中大好きなスコアの一つに挙げているが、正にバリーの本領が最大限に発揮された力作である。 オープニング、すさまじいビッグバンドのサウンドに続いてシャーリー・バッシーが悪への畏敬を込めて歌い上げる主題歌「Goldfinger」、手に触れるものを全て黄金に変えたギリシア神話の王ミダスのごとく、「the man with the Midas touch」の悪役を印象付けるにふさわしい主題歌であり、バッシーのヴォーカルである。サックスの響きが輝いている「Into Miami」、「金」そのものの音を感じさせる「Golden girl」、そしてクライマックス、スネア・ドラムの静かなリズムにストリングスが加わり、ブラスを中心にオーケストラが大掛かりなサウンドを爆発させる「Dawn raid on Fort Knox」など、バリー・サウンドの完成作の一つであろう。

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beatgirl.jpg1959 BEAT GIRL  狂っちゃいねえぜ

Great Britain LP Columbia 33SX 1225

 TVシリーズ「ドラムビート」でのアダム・フェイスのステージ度胸に感銘を受けた映画プロデューサー、ジョージ・ウィロビーがフェイスをキャストの一人に抜擢して撮らせた、当時の「ビートニク」不良少年少女たちを描いたエドモン・T・グレヴィル監督作品で、作曲・編曲を担当したジョン・バリー初の映画音楽作品となった。エレキやトランペット、サックス、ピアノのパワフルで荒削りな響きが、フェイスの軽快なヴォーカルとともに鮮烈に心に残る逸品。

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