ピアニストであり作曲・編曲・指揮も手がける多才なミュージシャン、クロード・ボランは、1930年カンヌ生まれ。当初は絵や建築に関心があったが、11か12歳の頃からピアノを習い始めたのがきっかけで音楽の道へ進む。ピアノやトランペットからドラムまでこなす才女であったマリー・ルイーズ・”ボブ”・コリンに音楽の基礎を教えこまれ、14,5歳の頃より演奏活動を始め、「ホット・クラブ・デ・フランス」でのコンテスト入賞を契機にジャズへ傾倒、18歳でミュージシャン仲間を集めてバンド活動を開始する。彼は音楽学校へは入らなかったが、ジェルメーヌ・ムニエやレオ・ショーリアック、アンドレ・オデールなど優秀な音楽教師に恵まれていた。
コンサートやレコーディングで本格的にジャズ活動を開始したボランは、レックス・スチュワートやバック・クレイトン、ライオネル・ハンプトンなどのメンバーと交友を深めるが、特に作家ボリス・ヴィアンとの親交では彼が初めて書いた歌を編曲したのがきっかけでアレンジャーとしての人気が高まり、サッシャ・ディステルやジャクリーヌ・フランソワ、ジュリエット・グレコ、アンリ・サルヴァドールなど人気歌手の編曲を手がけるようになった。
のちに映画やテレビの仕事も担当するが、特筆に値するのはクラシック音楽との関わりの中でクラシックとジャズとの融合を試み「クロスオーヴァー」という新しい音楽ジャンルを確立させた事であろう。フルート奏者ジャン・ピエール・ランパルのために書いた「フルートとジャズ・ピアノ・トリオのための組曲」はその代表作である。
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1973 LE MAGNIFIQUE おかしなおかしな大冒険
France LP Polydor 2393075
冒険小説作家が書く、スーパースパイがアカプルコを舞台に活躍するヒーロー小説。作家の夢の中で主人公が大活躍し、気に入らない人物を悪者に仕立て、近所に越して来た美人が女スパイで魅力を振りまく、小説家の空想世界と現実の作家生活が並行して描かれるフィリップ・ド・ブロカ監督の大冒険コメディ。ジャン・ポール・ベルモンドのコミカル演技とジャクリーン・ビセットの魅力が爆発した快作。ラテン風の陽気なメキシカン・リズムが楽しいメイン・テーマ「La plaza」、美人スパイのテーマ「Tatiana」、モダンなタッチでドラマティックに響くクロスオーヴァー風ピアノ・コンチェルト「Concerto pour piano tueurs et orchestre」、抽象的なアヴァン・ギャルド・スコア「Karpoff」など、クロード・ボラン本領発揮のコメディ・スコアの傑作。
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1970 BORSALINO ボルサリーノ
France LP Paramount 2C064-91252
1930年代のフランス、マルセイユの暗黒街を舞台に、友情で結ばれた二人の男が大ボス達を相手に血なまぐさい争いを繰り返し、ついに野望を達成するが...フランスを代表する2大スター、アラン・ドロンとジャン・ポール・ベルモンドが主演したジャック・ドレイ監督のギャング・ドラマ。
30年代の雰囲気を軽快に綴るラグタイム風のサウンドが耳に快いメイン・テーマの「Generique」。ヴァイオリンがノスタルジックに奏でる「Tango marseillais」や「Lola tango」、メイン・テーマのサスペンス風アレンジがなかなか聴かせる「Escalade」、オデット・ピケがハスキーに歌う「Prends-moi matelot」も絶品である。
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